第一話:FXスワップ金利とは

こんにちは、くみちょーです。

ここではFX初心者の方のために、FXで使われる金利であるスワップ金利(ポイント)について説明します。

 

スワップ金利の「スワップ」とは、交換という意味があります。金利と金利を交換するため、FXで受け取る金利のことをスワップ金利またはスワップポイントといいます。

では、具体的な例を日本円とニュージーランドドル円の例でみていきましょう。

 

2015年の1月の時点では、日本円の金利は0.1%。一方、ニュージーランドドル円の金利は3.5%もありました。

 

高スワップ ロゴ

 


この時、金利の高いニュージーランドドルの金利をもらおうと思ったら、日本円を売ってニュージーランドドル円を買うという取引をします。

つまり、ニュージーランドドル円の買いのポジションを持つことになります。

スワップ金利では、互いの金利を交換することになりますので、日本円(0.1%)とのニュージーランドドル(3.5%)の金利差を計算します。

 

 

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3.5%(日本円の金利) - 0.1%(NZドルの金利) = 3.4%(NZドル円買いのスワップ金利)

 

つまり、日本円を売ってニュージーランドドルを買えば、1年間で3.4%の金利収入を得られるのです。
しかし逆の場合は、1年間で3.4%を支払う場合もあります。

 

しかもスワップ金利の場合は、外貨預金とは違い毎日金利収入がもらえるのが嬉しいところです。(厳密には土・日はもらえないため、水曜日に3日分が付与されます。)

また、政策金利とは微妙に違っていて、FX会社によっては実際の金利よりも高い金利をもらえることも珍しくありません。

さらに、FXには25倍のレバレッジ効果があります。ですから、この金利の場合は実際には年利85%もの高金利(=年利3.4% × レバレッジ25倍)を得られることができるのです。

具体的には、10万円を投資して得られるスワップ金利は、8.5万円となります。これは、超低金利の日本では見逃せない投資方法ですよね!

 

これが、FXがとても人気が出ている理由の1つなのかもしれません。

 

特に円安時代の今は、為替差益とスワップ金利収入を両方得られることから、個人投資家に非常に人気となっています。

さらに、2015年12月にはリーマンショック以降、初めてアメリカの金利が上昇しており、2016年も3回から4回の利上げが行われるといわれております。

このことから、今後もスワップ取引はますます人気が高まりそうです!

FXスワップ投資の注意点

 

ここまで読んでみると、スワップ金利を狙った取引は非常に魅力的な取引のように思えます。

しかし、ここにFX初心者が陥りがちな落とし穴が潜んでいます。

 

スワップ金利が有効かどうかは、通貨の置かれているの状態によって大きく異なります。

金利という部分に着目しても、以下のように状況が分かれます。

 

・今後利上げが見込める

・利上げが次回で終了になる見込み

・金利据え置きの見通し

・利下げが次回で終了になる見込み

・今後の利下げが見込める

 

たとえば、上にあげたNZドルは先進国のなかでも3.5%という非常に高い金利で人気がありました。対円では、2015年1月では85円ありましたが、その後90円まで上昇。しかし、8月には72円まで下落してしまいました。

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この下落の主な原因はニュージーランドの政策金利が3.5%から2.5%まで1%の利下げがあったからです。

金利が3.5%の時と2.5%の時では、どちらが需要があるか良く分かりますよね。

 

この場合は、1月からNZドル円を買っていて、スワップ金利をもらい続けたとしても、8月の急落時になると損失が大きく膨らんでしまいます。

これではスワップ投資の魅力がありませんよね。ですから、スワップ投資を行う場合は、以下の通貨に照準を当てて投資を行うことが大事です。

・これから金利が上昇すると見込まれている。

・金利が安定している。

・金利が下げ止まった。

もちろん、通貨の変動はこれだけではありませんので、ご注意ください。

 

2015年12月の時点で高金利通貨の状況をサクッとみてみましょう。

 

NZドル円の利下げはひと段落したので底打ちの兆候が出ています。しかし、世界的に株価が伸び悩んでいますので、打診買い程度が適切でしょうか。

 

南アフリカランドは、3,000円程度から購入でき、政策金利が6.25%もあります。一見魅力的ですが、経済が非常に不安定ですから、まだ下落しそうな状況です。

 

7.5%の高金利を誇るトルコリラは40円前半で横ばい、やや上昇の雰囲気を出しています。

次に急落があれば買ってみるのもおもしろいかもしれませんし、高金利ですから多少の下落は金利で埋められる魅力があります。

 

今後は具体的なスワップ取引やスワップ金利の高いFX会社の紹介を行っていきますので、チェックしてみて下さいね!

ABOUTこの記事をかいた人

FX歴2009年~、株歴2015年~。その他、CFD、商品、オプション、仮想通貨まで幅広く取引しています。金融メディア勤務で数多くの個人投資家ネットワークに参加。機関投資家から億トレまで、多くの投資家から得た知識を展開していきます。